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院長コラム

2017年08月13日

心療内科とは

心療内科は心身医学を内科の領域において実践する診療科です。心身医学というのは、「こころとからだ、そして、その人をとりまく環境等も考慮して、それぞれの要素を分けずに、統合的によくしていこうとする医学」です。心療内科が主に対象とするのは心身症です。

< 心療内科の診療対象となる主な症状・病名 >

心身症の定義

心身症の定義は次のようになっています。「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症やうつ病など他の精神障害に伴う身体症状は除外する。」 (日本心身医学会, 1991)

「器質的障害」というのは「炎症」や「腫瘍」など、物理的(物質的)に異常が生じる障害のことです。これはレントゲンやカメラなどの検査でとらえられることがほとんどです。 もう一つの「機能的障害」というのは、器質的な異常がなく、従ってレントゲンやカメラなどの検査をしても異常が見つからないけど、その動きや働き(機能)が障害されているものを言います。器質的・機能的障害に心理・社会的因子が密接に関与している病態を心身症として扱うことになります。

ストレスとの関係

よく「ストレスが関係している」などと言われるのは、心理的因子が関与しているということになります。ストレスだけでなく、幼少時の体験や性格、社会的スキルや対処方法に問題がある場合も同じです。

社会的因子というのは、会社での労働環境であるの問題、家族関係に問題、災害のトラウマなどを指しますが、心理的因子とはっきり区別することはできません。 これらは多かれ少なかれ、病気に関与しているものなのですが、その割合が大きく、その面を考慮した方が適切に治療できる場合に「心身症」として扱うことになるのです。

神経症やうつ病などの精神障害でも身体症状が出ることがありますが、これは「除外する」となっています。それは精神科の領域になるからです。心身症はあくまで「身体疾患の中で」とあるように、身体疾患の一つなのです。

以上が心身症の定義です。心身症を心身医学的に扱うのが心療内科です。

こちらで「心療内科、精神科、神経内科の違いについて」説明しています。

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この記事の筆者 中川明彦なかがわ心のクリニック 院長
院長コラム
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